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アミノ酸


  1. アミノ酸は、18種を収載した。その内訳は、体内で合成されないか又は十分に合成されない必須アミノ酸として、イソロイシン、ロイシン、リシン(リジン)、含硫アミノ酸(メチオニン、シスチン)、芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、チロシン)、トレオニン(スレオニン)、トリプトファン、バリン、ヒスチジン、その他のアミノ酸としてアルギニン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリンである。このほか、魚介類及び肉類についてはヒドロキシプロリンを収載した。
    アスパラギン及びグルタミンは、アミノ酸分析の前処理におけるたんぱく質の加水分解で、それぞれアスパラギン酸、グルタミン酸に変化し、測定の際には、たんぱく質中のアスパラギンとアスパラギン酸あるいはグルタミンとグルタミン酸は区別できないので、それぞれアスパラギン酸、グルタミン酸に含めた。また、シスチンの成分値は、システインとシスチン(2分子のシステインが結合したもの)の合計で、1/2シスチン量として表した。
    収載した各アミノ酸の和名、英名及び第1表から第3表に用いた記号は、表7のとおりである。
    表7 収載したアミノ酸
    和 名 英 名 記 号
    イソロイシン Isoleucine Ile
    ロイシン Leucine Leu
    リシン(リジン) Lysine Lys
    メチオニン Methionine Met
    シスチン Cystine Cys
    フェニルアラニン Phenylalanine Phe
    チロシン Tyrosine Tyr
    トレオニン(スレオニン) Threonine Thr
    トリプトファン Tryptophan Trp
    バリン Valine Val
    ヒスチジン Histidine His
    アルギニン Arginine Arg
    アラニン Alanine Ala
    アスパラギン酸 Aspartic acid Asp
    グルタミン酸 Glutamic acid Glu
    グリシン Glycine Gly
    プロリン Proline Pro
    セリン Serine Ser
    ヒドロキシプロリン Hydroxyproline Hyp
    (参考)
    含硫アミノ酸 sulfur-containing amino acids SAA
    芳香族アミノ酸 aromatic amino acids AAA
  2. アミノ酸の配列は、はじめに必須アミノ酸、次に非必須アミノ酸とし、それぞれ原則として英名によるアルファベット順とした。なお、メチオニンとフェニルアラニンは、栄養的にはその一部をそれぞれシスチンとチロシンで置き替えることができるので、メチオニンの次にシスチン、フェニルアラニンの次にチロシンとした。また、アルギニンは、動物の種類によっては必須アミノ酸であったり、必須アミノ酸に準ずるものであったりするので、他の非必須アミノ酸と対照できるよう、必須アミノ酸と非必須アミノ酸の間に配列した。
    また、メチオニン及びシスチンを含硫アミノ酸として、フェニルアラニン及びチロシンを芳香族アミノ酸として、それぞれ小計欄を設けるとともに、各アミノ酸の合計を「アミノ酸合計」として示した。
  3. 酸の測定方法の概要は表8のとおりである。
    表8 アミノ酸の測定方法の概要
    対象アミノ酸 項目 概要
    一般のアミノ酸* ヒドロキシプロリン アンモニア 定量法 カラムクロマトグラフ法(アミノ酸自動分析計使用)
    加水分解条件 6 mol/L塩酸(0.04 % 2-メルカプトエタノール含有)
    100 ℃,24時間
    【改めて又は新たに分析した食品(表3及び表4)の測定方法】
    6 mol/L塩酸(0.04 % 2-メルカプトエタノール含有)
    110 ℃,24時間
    シスチン メチオニン 定量法 カラムクロマトグラフ法(アミノ酸自動分析計使用)
    加水分解条件 過ギ酸酸化後
    6 mol/ L塩酸(0.04% 2-メルカプトエタノール含有)
    150 ℃,20時間
    【改めて又は新たに分析した食品(表3及び表4)の測定方法】
    過ギ酸酸化後
    6 mol/L塩酸
    130~140 ℃,20時間
    トリプトファン 定量法 高速液体クロマトグラフ法
    加水分解条件 水酸化バリウム(チオジエチレングリコール含有)
    110 ℃,12時間
    * イソロイシン、ロイシン、リシン(リジン)、フェニルアラニン、チロシン、トレオニン(スレオニン)、バリン、ヒスチジン、アルギニン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリン

「日本食品標準成分表準拠 アミノ酸成分表2015」 数値の表示方法
項 目 単位 最小表示の位 数値の丸め方等
水分 g 小数第1位 小数第2位を四捨五入
たんぱく質
アミノ酸組成によるたんぱく質
各アミノ酸 mg 整数表示
(ただし10未満は小数第1位)
整数表示では、大きい位から3桁目を四捨五入して有効数字2桁にした。
小数第1位表示では、小数第2位を四捨五入した。
アミノ酸合計
アンモニア