本成分表では、食物繊維を「ヒトの消化酵素で消化されない食品中の難消化性成分の総体」と定義し、その定量法として、プロスキー変法を適用した。成分値は、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維及び両者の合計を総量として示した。ただし、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の分別定量が困難な食品では総量のみを示した。なお、動物性食品は、食物繊維の供給源としての寄与率が低いと判断し、収載しなかった。測定法の概要を表10に示した。
食物繊維は、消化管機能や腸の蠕動(ぜんどう)運動の促進、栄養素の吸収を緩慢にしたりする等さまざまな生理作用が知られており、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維とでは生理作用に違いがあるといわれている。
成分 | 試料調製法 | 測定法 |
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脂肪酸 | 脂質抽出後、エステル化 | 水素炎イオン化検出−ガスクロマトグラフ法 |
コレステロール | けん化後、不けん化物を抽出分離 | 水素炎イオン化検出−ガスクロマトグラフ法 |
食物繊維 | 酵素−重量法(プロスキー変法) |