食物繊維は、追補2017 年までは成分表の本表(エネルギー、一般成分、ビタミン、ミネラル等を収載するもの)のみに収載し、炭水化物成分表への収載はなかったが、追補2018 年に係る成分分析より、コーデックス食品委員会の定義による食物繊維を測定可能な分析法(AOAC.2011.25 法)を適用したため、炭水化物成分表追補2018 年以降の報告では、別表1 として食物繊維の成分値を収載することとした。また、食品成分表2020 年版の本表では、食物繊維の内数(プロスキー変法では水溶性食物繊維及び不溶性食物繊維、AOAC. 2011.25 法では低分子量水溶性食物繊維、高分子量水溶性食物繊維及び不溶性食物繊維)の収載はしていない。このため、これまで収載してきた食物繊維の構成成分については、本炭水化物成分表2020 年版に一括して収載することとした。このため、別表1 では、食品成分表2020 年版の本表に食物繊維を収載した1,420(推定ゼロは含まない)食品を一括して収載した。この際、従来の分析法(プロスキー変法等)と新たな分析法では測定される食物繊維の成分が異なることから、調査時期は異なるものの、両法による成分値について、その内数も含めて、併せて収載し、利用者がその目的に応じて各欄の値を参照できるように配慮した。
すなわち、従来法(プロスキー変法等)に基づく成分値として、「水溶性食物繊維」、「不溶性食物繊維」及び「食物繊維総量」を、AOAC. 2011.25 法に基づく成分値として、「低分子量水溶性食物繊維」、「高分子量水溶性食物繊維」、「不溶性食物繊維」、「難消化性でん粉」及び「食物繊維総量」を収載することとした。なお、「難消化性でん粉」は「不溶性食物繊維」に含まれる内数として収載したが、本表の利用可能炭水化物にあるでん粉量からこの値を差し引くことにより、易消化性でん粉量を計算できる。
その他、解説(参考)等については、日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 炭水化物成分表編を参照のこと。