コレステロールは、食品中や体内では遊離型と、脂肪酸と結合したエステル型で存在する。体内でも合成され、細胞膜の構成成分や胆汁酸や各種ホルモンの前駆物質として重要である。血液中では、リポたんぱく質として全身を移動し、合成されたコレステロールを末端組織に運搬する低比重リポたんぱく質(LDL)、余分なコレステロールを肝臓に運搬する高比重リポたんぱく質(HDL)等がある。血中コレステロール濃度が高いと高脂血症や動脈硬化、胆石等が起こりやすくなるが、濃度が低いと貧血や脳出血等が起こりやすくなるので注意が必要である。
測定法の概要を表10に示した。
成分 | 試料調製法 | 測定法 |
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脂肪酸 | 脂質抽出後、エステル化 | 水素炎イオン化検出−ガスクロマトグラフ法 |
コレステロール | けん化後、不けん化物を抽出分離 | 水素炎イオン化検出−ガスクロマトグラフ法 |
食物繊維 | 酵素−重量法(プロスキー変法) |